東京都現代美術館 ミナペルホネン「皆川明 つづく展」に行ってきました!

現代美術館 ミナペルホネン おでかけ

東京都現代美術館で開催されている『ミナ ペルホネン 皆川明 つづく』展に行ってきました。「ミナ ペルホネン(minä perhonen)」のデザイナー皆川明氏にフォーカスした展覧会は、平日なのにもかかわらず、チケットを購入するだけで15分待ち!と大人気でした。「せめて100年つづくブランドに」という皆川氏の想いから始まり、25年にわたり作品を発表し続けてきたミナ ペルホネンの過去最大規模の展覧会、ぜひご覧ください。

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現代美術館 ミナペルホネン「つづく」

現代美術館 ミナペルホネン

現代美術館で開催されている『ミナ ペルホネン 皆川明 つづく』は、ブランド「ミナペルホネン」の集大成とも言える過去最大規模の展覧会です。

ミナ ペルホネンの前身「ミナ(minä)」がスタートしたのは1995年。デザイナーである皆川明氏は、それから25年にわたり作品を発表し続けてこられました。その作品はファッションだけにとどまらず、家具や器といったプロダクトデザインまで幅広いジャンルにわたります。

ミナ(minä)とはフィンランド語で「わたし」、ペルホネン(perhonen)は「蝶」を意味する言葉で、「せめて100年つづく」をブランドのコンセプトにされています。今回の展覧会のタイトル「つづく」そのものですね。

ミナペルホネンの服

また、ブランド設立当初から洋服の余った布で製作したバッグを販売し続けるなど、早くからサステナビリティーを意識されています。今、ファッション業界でも「サスティナブル」を意識した動きが注目され始めていますが、“流行にとらわれることなく、時代を超えて長く繰り返して着てもらいたい”という皆川明氏の哲学に、ようやく時代が追い付いてきたような気がします。

現代美術館 ミナペルホネン

ミナペルホネン「つづく」の会場には、「実」「森」「風」「芽」「種」「根」「土」「空」の8つの部屋があり、入口の壁一面に敷き詰められた色とりどりのテキスタイルクッションに、まず圧倒されます。

現代美術館 ミナペルホネン

「実」は、ミナペルホネンを代表するテキスタイル「タンバリン」にフォーカスした部屋で、タンバリンを使った初めての服や1つの輪に使われる糸の長さ、生地一反に並ぶ輪の数など、様々な展示物により、25個の小さなドットに込められた思いを知ることができます。

現代美術館 ミナペルホネン

「森」には、2020年春夏コレクションの新作と約400着のアーカイブコレクションが、まるで”木々が生い茂る森””のように並んでいます。

現代美術館 ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

「風」では、山形・沖縄・東京・パリの4つの都市で暮らす愛用者たちを捉えた映像作家・藤井光氏の映像作品「着る喜びの風景」が放映されています。放映ブースでは、ミナ ペルホネンのテキスタイルが使われた椅子に座って、映像を鑑賞することができます。

ミナペルホネンの椅子

「芽」には、プリント用原画や織物用のデザイン、刺繍用図案など87点が展示され、現在3,000種類を超えるというテキスタイルについて深掘りする空間となっています。

現代美術館ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

「種」は、コレクションテーマのメモや製品の仕様指示書をはじめ、様々な企業やブランドとのコラボレーション作品が集まっている、展示会場で最も広い空間です。良品計画のプロジェクト「プール(POOL)」のアイデア画、「リチャード ジノリ(RICHARD GINORI)」とコラボレーションしたテーブルウェア、それから、実際に入って見学できる「シェル ハウス(shell house)」など、様々な角度からアイデアの源を知ることができます。

現代美術館ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

現代美術館 ミナペルホネン

「根」には、朝日新聞で連載中の「日曜に想う」のための挿画99点と、川上弘美氏の連載小説「森へ行きましょう」の挿画170点が展示されています。

「土」では、個人が所有するミナ ペルホネンの服が展示された部屋で、所有年数と共に服にまつわるストーリーが紹介されています。「人の記憶を繋げる服」というものづくりのテーマが見事に表現され、見るものに感動を与えてくれます。

最後の部屋「空」には、皆川明氏のインタビュー動画のほか、100周年を迎える予定(!)の2095年を付け足したブランド年表が展示されています。2095年の項目に添えられた「過ぎた100年を根としてこれからの100年を続けたい」というメッセージで終わる展覧会『ミナ ペルホネン 皆川明 つづく』。手仕事、信念、地道な努力・・・そんな言葉が頭から離れなくなる展覧会でした。

100年って意外と短いんです。一方で自分が頭の中で描けるのは100年くらいまでかなと思ったときに、「せめて100年」だったんですよね。実はこの言葉について考えたのはミナ ペルホネンを始めたあたり。A4の紙に記したんです。ものづくりについての自分との約束事にしようって。100年先の世界に僕はもういません。だから自分じゃない誰かがこのミナ ペルホネンを続けてくれている世界なんですよね。この“ミナ”ってフィンランド語で“自分”っていう意味なんです。つまり、次のクリエイターが皆川明である必要がない。僕じゃなくて次にデザイナーをやる人のクリエイションでいいんです。そうやって続いていけばいいなっていう想いを込めて、「せめて100年」なんですね。

100本のスプーンのホームページから、皆川明さんのインタビュー記事を引用させていただきました。”せめて100年”という言葉が深く心に刺さります。ぜひご覧ください。
https://100spoons.com/event/akira_minagawa/

現代美術館 100本のスプーン

現代美術館

「100本のスプーン」は、現代美術館地下1階にある家族でアートを楽しめるレストランです。食事をしながらアートに触れたり、自分自身が作品になったり、アートと触れ合える色々な仕掛けが用意された何とも楽しい空間です。

現代美術館 100本のスプーン

また、2階には「二階のサンドイッチ」というカフェ&ラウンジもあります。お店に入るとすぐに、様々なサンドイッチが並ぶカウンターがあり、その中から選んで、レジで会計するスタイルです。大きなテーブル席がメインですが、壁際の席に座って、外を眺めながら食事をすることもできます。

現代美術館 二階のサンドイッチ

「100本のスプーン」には、”皆川明さんと一緒に作ったスペシャルなサンドイッチ”があります。期間限定で種類が変わり、2月4日~26日は、「大地のサンドウィッチ」でした。展覧会「つづく」の「つづき」を味覚でも楽しめるスペシャルな企画に脱帽です。

現代美術館 100本のスプーンのサンドイッチ

100本のスプーン東京都現代美術館内
住所:東京都江東区三好4-1-1
電話番号:03-6458-5718
開館時間:11:00〜18:00
公式サイト:https://100spoons.com/mot/

現代美術館の営業時間とアクセス

現代美術館
「MOT」という愛称で親しまれている東京現代美術館は、コドモからオトナまで楽しめる美術館です。レストランでは、ベビーカーで赤ちゃんと一緒に食事をする方も多く見かけましたよ。子どもに優しい美術館って素敵ですね!

ミナ ペルホネン/皆川明 つづく
会期:2019年11月16日(土)〜2020年2月16日(日)
場所:東京都現代美術館
住所:東京都江東区三好4−1−1
開館時間:10:00〜18:00 ※入場は閉館の30分前まで
観覧料:一般 1,500円、大学生・専門学校生・65歳以上 1,000円、中高生 600円、小学生以下 無料
休館日:月曜日(2020年1月13日は開館)、12月28日〜1月1日、1月14日
公式サイト: https://mina-tsuzuku.jp/


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↓ミナ ペルホネンと皆川 明氏をより深く知るための一冊です。

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まとめ

ミナ ペルホネンの服は1枚も持っていません。着こなす自信がありません。でも、いつかミナ ペルホネンの服が似合うおばあちゃんになりたい、そして、いつかお気に入りの服を着て外国の街を旅してみたい・・・、そんな憧れを持っています。近い未来の理想像を思い描くことで、日々の暮らしが豊かになっていくといいなあと思います。

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